2013-03-29 クボタ、インドにおける水道用鉄管製造・販売会社の合弁契約解消
クボタは28日、同社およびメタルワンと、印タタ・スチールの子会社であるタタ・メタリクス(TML)の3社が、インドにおける水道用ダクタイル鉄管製造・販売の合弁会社『タタ・メタリクス・クボタパイプス』の合弁契約を解消し、クボタとメタルワンが保有する全株式をTMLに売却することについて、25日に合意したと発表した。
合弁会社は2007年10月、上下水道の整備が急がれるインド国内への水道用鉄管の供給と、同社の中東・東南アジア諸国向け輸出の生産拠点として設立。これまで、現地生産によるコスト競争力の強化を図るとともに、高品質を確保したモノづくりを推進してきたが、需要が急拡大するインドでは、多くの現地・海外メーカーの参入による販売競争の激化など、事業を取り巻く環境は大変厳しい状況となっており、コスト競争力の強化には材料からの一貫した生産管理、コークス炉などの設備投資、高炉操業の効率化等、抜本的な事業構造改革に取り組む必要があった。
これらの設備投資は、合弁会社が鋳物の原料である溶湯(溶かした鉄)の供給をTMLに依存していることから、TMLの主力事業である銑鉄事業も含めた対応となるため、両社間で協議した結果、TMLが単独でこれらの事業改革を進め、クボタはこの活動に参画しないという結論に至り、合弁契約を解消することとなった。
合弁会社はTMLの完全子会社として事業を継続し、クボタはOEM供給を活用した中東・東南アジアへの輸出を今後も継続する。