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2013-04-02 インド最高裁、抗ガン剤特許を認めず─ノバルティス敗訴
インド最高裁判所は4月1日、製薬の世界的大手であるスイスのノバルティスが抗ガン剤「グリベック」(一般名「イマチニブ」)について、特許を認めて国内製薬各社による後発薬(ジェネリック)の製造を差し止めるよう求めていた申し立てを退ける判決を行った。これによりノバルティスは7年に及ぶ法廷での争いに敗訴したことになる。PTI通信が同日付で報じている。
ノバルティスは2006年、グリベックの特許を申請。チェンナイにあるインドの知的財産権上訴委員会(IPAB)が同申請を却下したことを不服とし、2009年に最高裁に上告していた。
この日、アフタブ・アラム判事とランジャナ・プラカシュ・デザイ判事からなる最高裁判事団は、「グリベッグには新物質が使用されているため、特許が発生し、国内で独占的に同薬を生産する権利がある」と主張するノバルティスの申し立てを却下。判決文の中で、「グリベックに使用されている『メシル酸イマチニブ』は既知の物質であり(新たな発明ではない)、ノバルティスは同物質の利用を根拠に特許を主張することはできない」と説明した。