2013-04-22 伊ランボルギーニの農業用トラクター、インド上陸か
高性能でスタイリッシュなイタリアのランボルギーニ製農業用トラクターが2014年、インド市場にもお目見えする見通しだ。販売元のサーメ・ドイツ-ファール(SDF)グループでは、裕福な農家や農業関係の著名人に加えて、ゴルフコースやクリケット競技場、豪華なリゾートなどもターゲットとしていく意向。4月16日付でヒンドゥー・ビジネスライン紙が報じている。
ランボルギーニ・トラクターは、インドでの販売価格は未定ながら、欧米市場では2万ドル(100万ルピー)以上で売られている高価格製品だ。この点について、SDFインディアのバヌ・シャルマ社長兼CEOは次のように語っている。「現在、市場調査を進めているところだが、1年以内にランボルギーニ・トラクターを数機種、投入することを検討している。まだ、どの機種になるかが決定していないので、価格についてコメントするのは難しい」。
シャルマ社長によれば、タミル・ナドゥ州ラニペット市にあるSDFの工場では昨年、6,000台のトラクターを生産。このうち800台がランボルギーニ・ブランドの高級製品で、欧州とマレーシアに輸出されたという。残る5,200台は、SDFの旗艦ブランドながら高級機種ではないドイツ-ファール・ブランドのトラクターで、うち2,000台はインド国内で販売され、残りは輸出された。
同社は現在、タミル・ナドゥ州、カルナタカ州、マハラシュトラ州、アンドラ・プラデシュ州、ウッタル・プラデシュ州西部、マディヤ・プラデシュ州西部、パンジャブ州を中心に展開。インド国内では、トラクターのほか、トラクター用エンジン約1万5,000基も生産している。
シャルマ社長は、「インドでは生産の現地化がかなり進んでおり、輸入部品は10%程度だ。当社のトラクターには、いずれも国内大手メーカーであるMRFのタイヤとエキサイド・インダストリーズのバッテリーを使用している」と説明、今後の展開に自信を示す。ここ数年の景気後退でトラクター業界も低迷を余儀なくされたが、SDFは3年後をメドにインド市場での売上5倍増を目指すという。現在、インド事業の売上は、SDFグループ全体の売上12億ユーロの約10%を占めている。