2013-12-20 味の素と東洋水産、インドで即席麺事業の合弁設立に合意
味の素と東洋水産は12月18日、インドおよびナイジェリアにおいて合弁による即席麺事業会社の設立について合意に達し、基本合意書を取り交わした。両社のプレスリリースが同日付で報じた。味の素の販売基盤およびマーケティング力と東洋水産の即席麺に関する開発力および生産技術力を組み合せることにより、両社は対等なパートナーとして成長著しい新興国市場へのスピーディーな事業展開を実現する。
世界ラーメン協会によれば、世界の即席麺市場は2012年度に1,000億食を超え、平均伸長率3%/年で堅調に推移。中でも、中間層の購買力の高まりと人口増加を背景に、インド(市場44億食、平均伸長率22%/年)、ナイジェリア(市場19億食、平均伸長率7%/年)などの新興国市場が大きく拡大し、今後も成長が期待されている。
味の素は、2003年にインドに進出、調味料事業の展開により事業基盤を構築。即席麺事業の競争力を強化し、成長ドライバーの1つとして育成することを検討していた。
一方、東洋水産は、1961年に即席麺事業に進出、国内即席麺事業では、「マルちゃん正麺」のヒットもあり、順調に売上を拡大。海外即席麺事業は、1972年に米国でスタートし、現在同国では約6割、主要輸出先のメキシコでは8割を超えるシェアを獲得し、今後の海外事業のさらなる拡大のために成長市場への早期進出を検討してきた。
今回、インドおよびナイジェリアにおいて即席麺事業を新たに展開するにあたり、味の素は、東洋水産の即席麺に関する開発力・生産技術力と、競争市場で長年培ってきた知見により、同事業の競争力を強化。一方、東洋水産は、味の素の販売基盤およびマーケティング力を活用し、成長市場へ早期に進出することが可能となる。