2014-01-27 OKI、インドATM市場に参入 SBIに紙幣還流型ATMを納入
沖電気工業(OKI)は、成長を続けるインドATM市場に参入する。インドの最大手銀行であるインドステイト銀行(SBI)より紙幣還流型ATM(現金自動預け払い機)「ATM-Recycler G7」を受注し、納入を開始した。同社のプレスリリースが、1月27日付で報じた。
SBIは、1806年設立、3,880億ドルの資産(2013年12月現在)、インド国内外に2万以上の店舗網、約3万9,000台のCD(出金専用機)とATMを運用しており、資産、口座、支店数、顧客数および従業員数の全てにおいてインド最大の商用銀行。顧客満足を第一に考え、インターネット、モバイルを含めた多様なチャネルを通じた顧客へのサービス強化を図っている。
OKIの「ATM-Recycler G7」は、SBIの店舗にて試行運用が行われ、高い稼働率による信頼性とリサイクル(紙幣還流)機能への将来の拡張性、さらにはインド市場の他の紙幣還流型ATMより35%以上大きな収容力を持つことなどが高く評価され、採用された。
経済成長を続けるインドは、CDとATMの稼働台数が2013年に約14万台とアジアでは中国、日本に次ぐ3番目の市場規模で、今後もインド中央銀行(RBI)による金融包摂策(Financial Inclusion、注)により2016年には約2倍規模へと大きな成長が見込まれています。OKIは、SBIへの納入を足がかりにし、紙幣管理・運用管理の効率化に大きく貢献する紙幣還流型ATMを武器に、インドATM市場のシェア25%獲得を目指す。
OKIは、2016年度を最終年度とする「中期経営計画2016」(2013年11月12日発表)において、海外での新規ATM市場の開拓を経営戦略の最重要項目の一つに位置付けている。中国、ロシア、インドネシアに続く今回のインド市場への参入により、高い経済成長の継続が期待される新興国を中心にグローバルATM市場でシェア40%を目指していく。
(注)金融包摂策(Financial Inclusion)とは、「居住地や貧富の差に関係なく、インドの全国民が平等に金融サービスを受けられる社会を作る」という政策