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2014-08-06  【プレスリリース】NEDO、インドの製鉄所で排熱回収発電設備を実証

 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2008年度から、インド鉄鋼省と共同で日本の排熱回収技術を用いた実証事業をアンドラ・プラデシュ州ビシャカパトナムの製鉄所で実施してきた。今回、粉状の鉄鉱石を焼結し冷却する工程で排出される高温空気の顕熱(注1)を排熱回収ボイラーにより回収し、生成した蒸気を利用して、タービン・発電機にて発電することにより、製鉄所内の消費電力の約6%を削減出来ることを確認したと発表した。この排熱回収技術を導入した施設が完成、7月30日に現地で両国の鉄鋼関係者を集め竣工式を開催した。NEDOのプレスリリースが、31日付で報じた。

 この事業は、インド鉄鋼業に焼結クーラー排熱回収設備を導入して、日本の優れた省エネ技術の有効性を実証することにより、技術のインド国内への普及を図るもの。

 今回導入したシステムは、焼結機(焼結機-1、2。注2)下流の焼結クーラー(焼結クーラー-1、2)に排熱回収フードを設置し、冷却の際に排出される高温空気の顕熱を排熱回収ボイラーにより回収し蒸気を生成させる。その蒸気をタービン・発電機室内のタービン・発電機にて発電を行うもの(下記プレスリースのリンク先図参照)。

 このシステムは、これまで単に大気中に放出していた排熱を有効利用しようというもので、排熱利用による省エネルギー効果とCO2ガス削減、冷却空気をクローズドサイクルで利用するため高濃度の煤塵が大気に放散されない環境改善効果、併せて、電力不足解消効果が期待される。

 この設備は、インドの国家鉄鋼公社(RINL。Rashtriya Ispat Nigam Limited)のビザグ(VIZAG)製鉄所(Visakhapatnam Steel Plant、所在地アンドラ・プラデシュ州ビシャカパトナム)にある2系列の焼結設備(焼結機-1、2)を対象に、2008年度から実証事業を開始した。

 このほど工事が完了し、実証運転を行い、20.6MWを発電する排熱回収設備が完成した。この完成により、ビザグ製鉄所全体で使用される電力(約280MW)の約6%をまかなうことができるようになった(約6%の省エネ効果)。




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