2012-12-12 JBIC、日本の製造業企業の海外事業展開に関する調査報告─インドは中期有望先で2位
回答社のインドを有望視とする理由として、「現地マーケットの今後の成長性」(比率84.9%)、「安価な労働力」(同38.0%)、「現地マーケットの現状規模」(同26.5%)、「組み立てメーカーへの供給拠点として」(同24.7%)、「優秀な人材」(同15.8%)を挙げている。最近のインド経済の成長鈍化を反映して「現地マーケットの今後の成長性」を挙げる企業数は、前回と比べやや減少したものの、大半の企業はインド市場の成長性に期待を有している。また、現地法人企業数の増加に伴い「組み立てメーカーへの供給拠点として」を挙げる企業数が増加した。
前回調査においてマハラシュトラ州は、生産・販売ともに回答社数で1位であったが、今回調査では、有望と回答した企業数が大幅に減少し、販売では1位を維持したものの、生産では2位となった。グジャラート州は唯一、生産・販売ともに回答社数が増加し、順位を上げた。
生産拠点として有望視した理由については、ほとんどの州で「産業集積地がある」が挙げられている。グジャラート州では「政府の対応」、西ベンガル州では「原材料の調達に有利」が回答社数において1位となった。マハラシュトラ州とタミル・ナドゥ州では「インフラが整備されている」が回答を集めた。
販売拠点として有望視した理由については、ほとんどの州で「現地マーケットの成長性」を挙げる企業が多く、次いで「連携先、販売先の存在」、「現地マーケットの現状規模」が続いた。マハラシュトラ州とタミル・ナドゥ州などでは「現地の物流・商流拠点としての優位性」も回答社数が多く、有望理由として評価された。